IP67防水防塵のPoEのメリット

インターネット関連の技術は日々進化していますが、身近な製品への適用も進んでいます。
防水防塵等級のIP67やスイッチングハブのPoE技術は、その中でも生活を劇的に変えてくれる技術として注目を集めています。

PoEとはどんな技術なのか

PoEとは簡単にいえば電源を提供できるハブのことです。

従来のハブはLANネットワークの情報をやり取り、中継する機能をもっていましたが、電源はそれぞれ個別に用意する必要がありました。
しかし、広い店舗などに設置する場合や数多くの端末を設置する時などは、電源確保が難しいケースが多くなっていました。

また、配線数が増えることもあり、ハブから電力を提供できるタイプのPoEは注目されています。
また、ハブに接続する機器が低省電力化されてきたのも、注目される理由です。

PoEでは15W程度の供給が可能ですが、多くの電話やネットワークカメラ、無線アクセスポイントなどについては十分な電力が確保できることになります。
配線が減り、障害対応もしやすくなっていること、また汎用性の高さでも注目されています。

IP67防水の規格について

IP67は、IECとJIS(JIS C 0920)で決められている国際的な電気機器への異物を防ぐ仕組みです。
一般的には防水について注目されていますが、防塵機能もあるので、特に屋外で利用する機材については対応が進められています。

IP67は前の数字が第1数字と言われ、人体と固形物についての対応、後ろの数字が第2数字と言われ、水に関する機能を示します。
第1数字が6であれば耐塵型と言われ、粉塵が内部に侵入しない程度の防御力があると定義されています。

また、第2数字が7については水中でも一定時間一定水圧の防水機能がありますが、8ではないので水没までは認められません。浅い水中にちょっと落とした程度では問題ないのですが、強い噴流水に耐えるものではありません。

IP67については、iPhone 7でもサポートされたことで話題になりました。

IP67防水のPoEのメリット

IP67は、これまではスマートフォンでの対応が多かったのですが、現在は屋外設備、特にPoE機器への対応が進められています。

PoEはハブの機能を持ち、電源がない場所でも機材に電力を供給することができるため、屋外ではネットワークカメラなどに電力を供給できることがメリットです。
高所の場合は電力がないケースが多く、新たに引くのはコストが大幅にかかります。

PoE対応ハブなら設置も比較的簡単であることが多く、IP67であれば埃や雨風にさらされる屋外でも使用が可能です。
LANケーブルも防水機能や日光に強いケーブルなど各種用意されており、屋外用電力ケーブル設置時に比べて安く設定できるのもメリットです。
また、LANケーブルで一括管理するため、ケーブルの管理面でも大きなコストカットが可能になります。

耐環境用PoE