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HUB・ルータ・UTMをONU直下に設置できる?適合認定の要件を解説【制度編】

3d rendering wireless router on wooden table

ONU(光回線終端装置)の直下に、HUBやルータ、UTMを直接つなぐ構成は現場でよく見られます。しかしこの方法は電気通信事業法の規制対象となり、場合によっては「違法設置」と見なされる可能性があります。

本記事では、ONU直下に設置する機器に求められる 「適合認定(JATE認定)」 の仕組みをわかりやすく解説し、合法と違法の分かれ目を整理します。

適合認定(JATE認定)とは?

👉 要するに、「ONU直下に置く機器はJATEの認定を受けている必要がある」というルールです。

 



適合認定が必要となる機器

以下のような機器は原則「適合認定」が必要です。

機器種別

説明

適合認定要否

HUB

ONU直下に設置しLAN分岐する場合

必須

ルータ

ONU直下に直接設置

必須

UTM(統合脅威管理)

ONU直下に置く場合

必須

クラウドアクセススイッチ/ゲートウェイ

認定済み
(PS-72Jplus/73Jplus、 iMW-5022/5023 など)

適合認定品

👉 市販の安価なHUBやUTMは「認定外」のことが多く、ONU直下に入れると違法状態になります。

 

適合認定を受けていない場合のリスク

  1. コンプライアンス違反
    • 法令違反となり、事業者や利用者が指摘を受ける可能性
    • 特に医療機関・金融機関など監査がある業種では致命的
  2. 障害時の責任切り分けが困難
    • 回線事業者とユーザーの境界が不明確になり、トラブルが長期化
  3. IPv6やIPoE通信が不安定
    • 市販HUBやUTMではIPv6パケットを正常に通せず、資格確認やクラウドサービスに接続できない事例が多数

  

正しく利用するためのチェックポイント

👉 認定品例:

 

まとめ:ONU直下は必ず「認定品」で

ONU直下にHUBやルータを設置するのは現場では当たり前のように行われています。しかし法令上は認定外の市販機器はNGであり、通信障害やコンプライアンス違反の原因となります。

解決策はシンプルで、JATE認定を受けたクラウドアクセススイッチクラウドアクセスゲートウェイを利用することです。

 

関連情報

【技術編】 ➡「HUB分けではIPv6が使えない?原因とトラブル事例を徹底解説」

【コンプライアンス編】 ➡「ONU直下のHUBはコンプライアンス違反?知らずに違法利用しているケースとは」

【まとめ編】 ➡「ONU直下のHUB利用の落とし穴|正しい機器選定ガイド」

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